主要目次 はじめに「自由競争・医療格差社会──アメリカ医療の光と影」
Ⅰ 市場原理のダイナミズムとアメリカ医療制度
1.アメリカの現実は日本の近未来か
2.アメリカでは大学病院も倒産する
3.患者の権利法案
4.アメリカの医療訴訟―全国紙の紙面をにぎわす訴訟広告
5.医療政策と大統領選挙―キーワードは老人保健改革
6.どうして医療費が高騰したのか
7.アメリカの医者の収入の変化―HMOを意識しながらの治療と検査
8.医療広告と患者
Ⅱ アメリカの大学病院倒産物語
1.アリゲーニ大学医学部の沿革
2.拡大戦略が始まる―病院から医学部への脱皮
3.破産申請―成功の裏にしのびよる影
4.吸収合併とチェーン化現象
5.医学部の統廃合
6.スタンフォード大学とカリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)の合併
Ⅲ 医療株式会社倒産物語
1.ヘルスサウス社の誕生
2.メドパートナー社の急成長
3.ノウハウ獲得失敗
4.史上最大の合併が藻屑となる
5.HMOの興亡
6.競争原理と医療
Ⅳ 医療経済の考え方
1.医療経済は情報の非対称性の典型
2.病院とマクドナルド―キーワードはマニュアル化
3.日米医療はどこが違うのか―アメリカ式導入には“翻訳”が必要
Ⅴ アメリカ式医療経営法入門
1.医者が身につける“経営者のセンス”とは
2.アメリカ式病院経営術―医学部の枠組みのなかでの開業
3.ドクターズフィーと病院経営
4.診療科の経営術―診療科レベルの収入は個人と異なる
5.経営のための診療科分類
6.働く医師をどうやって育てるか
7.大学医学部の経営術―利害関係の異なる三つの組織の集合体
8.人的資源の活用が運営の鍵に
9.教育・研究・診療のバランスをどうするか
10. 教員の業績評価をどうするか
11. 経営黒字は目標でなく現実とすべし
Ⅵ アメリカの医療教育
1.早期教育の重要性
2.カルテの記載
3.アメリカの医学生はどこまでこなすか―しっかりした教育は自分のために
4.アメリカの医学生はどこまでカルテを書くか
5.アメリカの医学生はどこまで考えるか
6.アメリカの国家試験―すべて臨床に直結する問題
Ⅶ アメリカ流の医師サバイバル術
1.研修医のサバイバル術―こっそりとアルバイト
2.若手医師と開業
3.アメリカ流の診療報酬入門
4.3項目の理解が重要
5.変換定数は変わり得るもの
6.アメリカの病院で働くとはどういうことか
7.医師募集!
8.半端ではない提出書類の数
9.保険会社との交渉術
10.医療経営と医師免許更新
11. 陪審員制度と医師
Ⅷ アメリカ流医療改革入門
1.医療改革はどうして難しいのか
2.エビデンスに基づいた医療と経営
3.薬価差益と医療の歴史
あとがき